まるで劇場のようなオランダ社会 


「ひとつのテーブルで世界とつながる。」

今日、私たちの口に入るものの多くは、すでに世界とつながっています。
いろんな土地の恵み、いろんなひとの手により、ここに運ばれてきます。

しかし、ここ日本にいると、その多様な国々の人々とは、
なかなか出会うきっかけや、相互理解につながる交流や学びの機会は
求めていかない限り、なかなか少ないように感じます。

オランダで、ひとつテーブル囲めば、
「父がドイツで、母がオランダ、姉がアフリカで暮らし、弟はアメリカ
パートナーはブラジルで育ち、今は、ドバイで働いている。。。。」など、
地球をぐるーっと一周してしまう。世界の縮図をみることも頻繁です。

現地在住の友人も、
「アムステルダムに住んでいると世界の動きを肌で感じる」と。

実際に多様な人々がともに暮らしている。



オランダは、九州ほどの大きさの小国であり、
絶えず海からの驚異、水との戦いにさらされながらも、
世界の海を席巻し、流通、生産、金融力、文化的な繁栄から、
黄金時代を築きあげ、鎖国の時代は、日本にも大きな影響を与えてきました。

「世は神がつくりたもうたが、オランダはオランダ人がつくった」という言葉に象徴される様に、
多様な性を受け入れ、上手く「制御」する寛容の精神とそのバランス感覚をみることができる。
歴史の中でも、先端的なモデルを提示してきている。

チューリップや風車、チーズのみならず
知れば知るほど、興味深いところです。


◆ネーデルランド王国 Koninkrijk der Nederlanden
 面積 4万1526km2(ヨーロッパ本土のみ)九州ほどの面積 
人口 約1691万人(2015年1月) 
首都 アムステルダム Amsterdam 
立憲君主制。EU(欧州連合)に加盟 
民族構成 ゲルマン系オランダ人78.5%、トルコ出身者2.3%、モロッコ出身者2.2%
       スリナム出身者2.1%、アンティル・アルバ出身者0.9%、そのほか14%
宗教 カトリック26%、オランダ改革派7%、無所属47%、その他20% 
歴史 ※オランダ大使館 オランダの歴史より

http://japan-jp.nlembassy.org/%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E5%9B%BD/%E6%AD%B4%E5%8F%B2.html



そんなオランダの歴史と特徴から、長年培われてきている智恵を今に。
多様な人々がともに暮らすには?
未来を見据えた、こどもたちへの取り組みのひとつをご紹介します。


オランダ・デンハーグにあるOnzewereld THEATERSCHOOLは、
多様な民族・文化・宗教的、背景を持つこどもたちが通う地域にある公立の小学校に併設されているシアタースクールです。



6年前からはじまり、オランダの新しい文化に触れる経験、相互理解、
多様な背景を持つ人々どうしがどのように社会の中で共生していけるのか、
現代的なアートをツールとしてその可能性を探る試みがなされているモデル・実験校。

なんとこの学校は、37ものナショナリティを持つこどもたちが通っています。

はじめは、少人数のこどもたちの参加でスタートしましたが、
今は大人気、受け入れの人数が限られているそうで
毎年9月にオーディションを設け週4回、放課後に60人のこどもたちが、
多彩な演劇体験をしています。

スタジオやステージ、プログラムの内容も、本格的。
講師の先生たちは、作曲家、ダンス、ドラマなどの専門家。
内容により、オペラ歌手や舞踏家などとも、コラボレーションしながら制作~練習~年に2回、発表会が行われています。

こどもたちは、オランダ語が話せるようになっていきますが、
その保護者たちは、話せないことも多いようです。
言葉を超え、取組の理解、コミュニケーションを図るために
1か月に1回は、動画配信を行い、その様子を父兄や遠く離れた親族が見れるように工夫されています。

私は、このシアタースクールのDirector  Ger Van Dijke(作曲家)さんと出会いました。
Gerさんは、こどもたちと一緒に舞台や音楽をつくったりするスペシャリスト。
こどもアートの活動に共感する仲間のひとりです。




このシアタースクールで行われていることを学び、交流し
オランダやアートを通して、多様な世界と出会う機会をつくれたら。

多様化、グローバル化する社会の中で、
ひとりひとりがどう向き合っていけばよいのか。
こどもたちとともに考える機会になればと考えます。

そんな思いから、こども交流&インターシップのプロジェクトを立ち上げます。
本プロジェクトのプロセスや、内容についての詳細は、随時お知らせしていきます。
まずは、概要を発表します!

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【概要】

◎‘asonabi’ international exchange program
Onzewereld THEATERSCHOOL

1、インターシッププログラム 対象:おとな

(ⅰ)現地のシアタースクールで行われていることを学ぶ、体験する
   こどもたちへ、演出・製作、振付をつくる方法やスキル
   こどもにコテンポラリーダンスを教える方法 
   「現代アートとコミュニティ・多文化共生」に関する学び

(ⅱ)現地のシアタースクールの先生とチームになって
   一緒にプログラムを作る~教える ※経験者

(ⅲ)シアタースクール全体の内容、運営のしくみを学ぶ

※講師陣 
音楽、ダンス、ドラマ3名体制でこどもたちを指揮している。

【募集内容】
時 期:①9月~12月の2週目まで
     ②1月~5月末まで
     ※こどもたちのオーディションは9月1週目
     ①②は違う内容のプログラムです。

日 数:最低2週間(8日間)~
※シアタースクール開催日は月、火、木、金。15:15-4:30 
(通常の学校は月ー金、8:30-15:00)

対 象:多文化、芸術教育に関心のある方、すでに何かしらの芸術活動をされている方。

条 件:日常会話程度の英語力。
     レポートの提出をお願いします。(日・英)
    ※初年度となりますので、ともに本プログラムをつくっていける方大歓迎。

費 用:プログラムエントリー費 ※2016年度 10,000円 
     実費 滞在・生活費+交通費(航空券・現地交通費)
     その他、諸経費(現場の内容により詳細が決まります。)

2、こども交流 対象:こども
アートを通した国際交流から、さまざまな世界、文化、現代的な芸術に触れる機会を提供する。

交流の内容は、双方の希望、可能な事項により随時決定していく。
方法は、Skypeなど簡単な通信機器を通して可能なことから始めます。

条 件:Skypeなどのインターネット環境があること
    英語を話せる方がいること
    すでにシアター・ダンス・音楽活動等を行っていることもしくは関心があること。
    レポートの提出をお願いします。(日・英)

対 象:8歳~12歳まで位。10名~20名程度のグループ単位での交流が望ましい。
     内容によっては、対象外でも相談可能。

費 用:プログラムエントリー費 ※2016年度 10,000円
     諸経費(交流の内容により詳細が決まります。)

学校情報 Onzewereld THEATERSCHOOL http://www.onzewereld.net/
       Brandtstraat 87 (groep 1 t/m 4) 2572 CC Den Haag
       Director  Ger Van Dijke氏(作曲家)


◆上記企画についての詳細は、
 お気軽にお問合せください。

NPO法人こどもアート
info@asonabi.com 


以上


(byこどもアートかとうゆみ)

This entry was posted on 2016-09-02 and is filed under ,,. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. You can leave a response.

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