Archive for 5月 2013

SPACE ART2013学生コラボ フラクサス × 京都造形芸術大学

No Comments »


2013年5月11日(土)・12日(日)
兵庫県伊丹市にあるイオンモール伊丹にて、
SPACE ART2013学生コラボ
フラクサス × 京都造形芸術大学 による空間アート&ワークショップが行われました。

モチーフは、ジャングル、カラフルといった今年の流行「タイフーン」
学生達で考えたディスプレイとワークショップです。

























あっと一目を引くウインドウ、大樹とフッシュたち、こどもたちも興味深々、大喜び。
通りすがりの人も、写真をとったり、眺めたり。
質感がよいとかカラフルとか・・・声が上がっています。何だか、わくわくします!
春休みから準備をすすめ、17名のメンバーで取り組み、大作が出来上がりました。

ハッピー・タイフーンママ
-お母さんありがとう-
こどもたちとのワークショップは、ディスプレイの巨大な魚を絵本に仕立て、
海の生き物をつくろう!
身近なものをつかって自由に創作、お母さんへありがとうの気持ちを込めたワークショップです。




今回は、プロジェクトに関わる学生さんに聞いてみました。

○山田さん(こども芸術学科3回生)
本プロジェクトは3回目。毎回取り組むたびに、こうしたらもっとよかった、ああしたらと・・・
つきません。おしゃれやファッションが大好きなので、とっても楽しいです。
生命力をあらわす命の大樹=お母さん。感謝の気持ちをカタチにしました。
いろんな人の意見を聞きながら、このイメージになりました。
いつもの素材(段ボール、発砲スチロールとか・・・)ではなく、
何か別の新しい素材にチャレンジしてみたかったです。そこで、布になりました。

メンバーとのコミュニケーションの持ち方に対して強くなりました。
任せたら○○○のプロが生まれてくるのです。
それぞれの持ってる力とか感性が出てきて、すごいと思いました。
1回目の時は何もわからなかったのですが、経験をすることで、引出しが増えました。
いろんな学科の学生と一緒にやることで、勉強にもなり、作品に幅がでてとても面白いです。


○高橋さん(ファッション学科3回生)
仕事を割り振りすることが難しかったです。どうしても、私が背負ってしまいました。
言ったつもりで、伝わってなかったなど、コミュニケーションの取り方も失敗しながら、学びました。
作品制作のみならず、いろいろな面において、実践することで、大きな学びになっています。
何度経験しても得るものがあります。
作って終わりではなく、作品をみてくれる人とのコミュニケーション、
反応をみれることが他とは違う。ワークショップとの連動はとてもよいです。
学生時代にこうした経験ができるのは、とても有意義、
他の大学の友達にうらやましがられますよ!







企業と大学が連携する本プロジェクト、
学生にとって、様々な経験、学びになっているようです。
社会の中で安心して、力を試す環境があることは、大きな可能性につながります。
近年は、様々な場面で学生が活躍する事例もちらほら出てきています。
学生にしかできないことが、『社会・地域・大人を動かす』希望の光です。

また、見守る大人の存在も重要です。
おぼつかない足取りの若者と向き合い、ことをなす。
時間もかかるし、労力、忍耐も、決して合理的とは言えません。
しかし、プロセスを理解し価値を見出し、受け入れられる懐の深さと心のゆとり。
そんな大人のサポーターが寄り添うプロジェクトは、
学生も有意義な経験ができているように感じます。
成功へと手を差し伸べることは、達成感に。
失敗を経験することは教訓に。どちらも糧になります。

意欲的に取り組むプロジェクトメンバーの学生たち、
好きなこと、やりたいこと、やってみようという想いが身を結びます。
あがってくる声は、とっても楽しい、うれしい、関わってためになるなど・・・
どんどん吸収できているようです。

一方で、そういう学生さんばかりではないというのも現状のようです。
プロジェクトセンターの大学職員さん
何がしたいのかわからない、意欲もわかない、プレッシャーに負けてしまう。
立ち尽くしたまま、何もしないでぼーっと学生時代を過ごしてしまう若者もいる。
残念。ということなのです。

この差はいったい?
頭の良し、悪し、才能のある、なしだけではないようです。

豊かな社会、なんでも容易に手に入る時代、ありすぎて
「ようし、やってやるぞ!」という力を発揮する機会が少なくなっているのかもしれません。
便利になりすぎることで失うことも多々ありますね。
大人や社会があれしなさい。これしなさい。そうしたら安心・安全だから。
御膳立てされたものに乗っかってしまう傾向にあり、
かといってあえて転ぶこともしたくない。
いざ自らの道を進め!といっても、どう歩いていってよいのか?
わからなくなっているのでは。

若者だけの問題ではありませんね。
どの時代にもその時代ならではの課題はあります。
その流れの中でどう生き抜いていくか?喜びや幸せをつくっていくか?
自分で立ち上がっていくしかないのです。



こどもたちのアート活動は、その模倣的訓練の機会でもあります。
「自分はこれだ!これでいい!」という確固たる世界観を大事に
根っこのある人に成長する基盤づくりです。
しっかりと大地に根をはり、ゆるぎなく、堂々と、世界へと羽ばたいて!
こどもたちの可能性は無限大、
おとなだって。その無限の可能性にぜひチャレンジしようではありませんか?
『アマチュアが増えることが、豊かな社会のバロメーター』
そんな一文を目にしました!
みんなが得意なことを披露して楽しめる時代は、確かに豊かです。
こどもたちと一緒にアートすることは、それをけん引する場づくり。
どんどん輪を広がることを期待します!

未来へと、わくわくすることに、どんどんチャレンジ
夢を持てる人でありましょう。


(byこどもアート加藤)